仕事の関係上、良くパソコンの購入について相談されることがあります。Windows95が販売された当時に比べ今のパソコンは高性能となっており、Word、Excel等の文書作成やデジカメ画像の保存等にしか使用しないのであれば、ハードスペックはそれ程気にすることはありません。
大切なことはパソコンで何をするのか?
使用目的を明確にしてマシン選びをしましょう。
結構多くの人が「最新のパソコン=良い」みたいに考えがちなのですが、結局使用目的によっては無駄に高価な買い物をするだけになってしまうコトもあるのが現実としてあります。
「価格が高い=高スペック」と思うのは当然です。
あながち間違ってもいないのですが、本当にソコまでスペックが必要ですか?
ココが一番重要です。確かにオンラインゲーム等を楽しむ際には高スペックマシンを必要とします。遅らくノートパソコンではお話にならないという人までいるかもしれません。
そういった特殊な分野での利用は高スペックは恩恵を受けることがあるのですが、一般的な利用では高スペックで恩恵を受けることは意外と少ないかもしれません。
最低限必要なハードスペック
これから記載する内容については一般的なパソコン使用を目的としているため、ネットゲームや動画編集等のマシンパワーが必要でコンマ1秒を大切にするようなことを使用目的にする場合は当てはまらないのでご了承ください。
そして知っておいて貰いたいことは、普通の家電量販店で売られているパソコンに関して言えば、一般的な人が利用するOfficeソフトは普通に利用できる筈です。高スペックのパソコンを選ぶよりも、自分の利用目的に合うパソコンを選ぶと良いと思います。
CPU
CPUとは「Central Processing Unit(中央演算処理装置)」のことを意味しており、人で例えるなら頭脳の役割となる。その為、時代遅れのCPUを使用しているパソコンにおいてはソフトウェアがまともに動作しない等の問題が発生します。しかし今現在においてCPUスペックを気にする必要はそれ程ありません。正直、現在販売されているパソコンでWord、Excelが動作しないようなCPUを搭載していることはありません。また、IntelのCPUを主として色々な種類がありますが特に気にする必要はありません。ただし特殊なソフトウェア等を使用する場合、快適に利用するためにはCPUは重要となります。画像・動画処理等の処理の重い作業を行うような業務においてはCPUは拘った方が良いです。
メモリ
メモリに関して言えば、現在はWindows10で64ビットが主流となっているため、8GB以上をお勧めいたします。標準搭載は4GBが多いと思うのですが、これに関しては余裕があるのであれば8GB以上をお勧めいたします。ビデオ動画を業務で編集したりするような場合には16GB以上の搭載も考えても良いのかもしれません。快適な処理にはCPUも大切なのですが、メモリも重要な部品となります。
HDD(hard disk drive)
HDDの容量に関してですが、昔のパソコンにはHDDが付いてなくフロッピーディスクから読み込みをしてソフトウェアを動作させていました。それが今では500GBは当たり前、2TB位のHDDが標準装備されているものまであります。さてどれ位の容量がいいの?
普通の方はこの容量が大きい方が勿論良いと考えがちですが、これも人それぞれです。例えば1000画素で撮影した写真は1枚で約2.5MB程のJPEG画像となります。もし250GB余裕のあるHDDに保存した場合、(250×1,000)MB/2.5MB=100,000枚となります。10万枚ですよ。写真が趣味の方ならわからなくもないですが、一般の方でこんなに撮影している人いますか?自分がどの程度しようするかを考えて容量を選びましょう。もし不足した場合は外付けのHDDにでも保存すれば良いのですよ。
SSD(Solid State Drive)
現在ではHDDに代わるものとして、SSDというものが出てきています。これは簡単に言うとUSBメモリみたいなハードディスクで電気信号のみでデータの読み書きを行います。それに比べHDDは内部のディスクをモーターによって回転させてディスクへの読み書きを行っています。このSSDとHDDのメリットデメリットを記載すると。
【SSD】
- 速度が速く、長期間に渡り速度が衰えることがない。
- 容量はHDDに比べ小さく、高価である。
【HDD】
- SSDに比べ容量が大きく、安価である。
- 使用するにつれてモーターの速度が落ちていき、約半年で速度が遅くなることを実感し始める。
この二つの記憶装置を上手く使い分けることが、今現在では一番良い方法ではないかと考えております。OS(オペレーションシステム・WindowsやiOS)やソフトウェアを動作させるディスクに関しましてはSSDをお勧めします。容量は少ないものの、パソコンの動作を長期に渡りサクサクにしてくれます。以前まで主流であったHDDは容量は大きいものの、半年もするとパソコンが遅くなってきたということを経験したことはありませんか?この原因は以前までのHDDは内部のディスクをモーターによって回転させてディスクへの書き込み/読み込みを行っていたのですが、このモーターの動力が遅くなるためにパソコンが遅くなってきていたのです。「色々なファイルを保存しすぎているせいで遅くなっている」と勘違いしている方々と良くお話をするのですが、実はそうではありません。HDDの仕組みの問題だったのです。Word・Excel文書やデジカメ画像(1万枚)程度で現在のパソコンで容量不足となることはありません。
私の場合はSSDにはWindowsやソフトウェアをインストールしておき、作成したデータは通常のHDDを増設し、そこへ保存するようにしております。Windows上のデスクトップやMyDocumentといった場所に保存するようなことは基本的にはしないようにしています。
CドライブはSSD、DドライブはHDD
この組み合わせが最高に良いと思っております。
まとめ
通常の使用目的であれば、CPUとメモリについてはそれほど気にしなくても大丈夫ですよ。私に質問に来られた方には上記の通りにいつも説明させて頂いています。かなりの人数がいる職場のため、月に何回か購入にあたりアドバイスを求められることがありますが、皆様何故かCPU・メモリのスペックはどうしたら良いのかという相談が良くあります。
なるべく安く購入するには妥協も必要です。パソコンの進化は物凄い勢いです。半年したら古いモデルとなり安く購入できるチャンスでもあります。使用目的を明確にして、マシンスペックがどの程度必要かを判断しましょう。ちなみに私はWindowsVistaが発売された当時のデスクトップパソコンをWindows8が出たタイミングでアップデート版を購入しアップデート。今はマイクロソフトが勝手にWindows10にアップデートしてくれたため、パソコンのハード的には10年ものとなっています。それでも元気に動作してくれています。勿論、途中でメモリ等の増設などは行っていますが。
少しでも安くパソコンを購入するには、ハイスペックにこだわることはしない方が良いですよ。
“失敗しないパソコン購入/選択方法「ハードスペック・CPU・メモリ・HDD」編!” への1件の返信
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